僕は逃げている。何から? 分からない。とにかく逃げている。
公園の真ん中に立つ不自然な細い塔。その中に逃げ込む。螺旋階段を上る。上り続ける。後ろは確認しない。上だけを見て上り続ける。一番上に着いた。もう逃げる場所がない。そして、そいつはやってきた。そいつは今回は犬だった。前回は何だったのかは覚えていないが。離れて向かい合う形になる。そいつは僕に向かって飛び掛ってきた。ぎりぎりのところで左に避け後ろに退いた。また離れて向かい合う形になる。と、その時、何があったのか塔が崩れた。僕とそいつは地面に叩きつけられた。かなり高い位置から落ちたのに僕は生きていた。かすり傷一つなかった。しかしそいつはぐったりと倒れていた。死んではいないみたいだった。僕はまた逃げる。辺りを見渡してみる。船があった。おじさんが二人いた。この人たちの船らしい。僕はおじさんに頼んでその船に乗せてもらった。そしてまた逃げる――
という6歳か7歳の時に見た夢を何故だか未だに覚えています。
それだけ。
終わりです。



